不耕起無施肥とヨシ原保全

今年の冬は例年になくとても寒く、朝畑の野菜は凍っていることが多くあります。
そこで、不織布のトンネルをかけて寒さを和らげています。
もう一つの寒さ対策とし昨年度から積極的に取り入れているが、近くにあるヨシ原の枯れたヨシを畝や通路に敷き詰める(マルチング)事です。

草でマルチングするので、「草マルチ」と私たちは呼んでいます。

この草マルチを行う事でかなり暖かさが違うようで、野菜も元気になってきていると感じています。
何より、通路にヨシなどを敷き詰めることにより通路の踏み圧が減り、土が締まらなくてすんでいます。この効果は絶大です!
敷いたヨシは3ヶ月から半年くらいするとその大半は土に還ります。
この繰り返しで畑の土は驚く程軟らかくなります。
去年度は精一杯の力でないと土にポールを刺すことが出来なかった場所も最近は軽く刺さります。
周辺に生えてくる草も単子葉植物からナズナやハコベなどへ変わり、見ていても綺麗で楽しい畑になっています。

因みにヨシ原は、県道予定地が含まれていることから県有地もあり、それ以外の場所は保全の為に藤沢市が管理していたりするところです。市管理の区域は、冬場の生きもの保全の為に私たちが管理方法を工夫してほしいと提案し、市も生きものに配慮をしながら管理作業を行ってくれていますが、県有地は管理の手が入らないことから荒れ放題の状態です。

そこで主に県有地のヨシ原を刈り、畑に敷き詰めています。

荒れ果てたヨシ原を刈ることで開放水面が現れ、より多種の生きものたちが湿地を利用出来るようになります。また、刈ったヨシを畑に出すことで湿地内の栄養分を減らす事ができ、湿地の陸地化を遅らせることにも繋がります。

畑を始める以前から続けて来た谷戸の保全が不耕起無施肥農業により進むことに繋がる。
つまり一挙両得です。

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